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ある日、娘が妻になっていた。


-というあらすじです。
ちょっとまとめすぎましたか。

映画にもなっているし、東野圭吾さんの代表作ということで読んでいる人も多いと思うので、あらすじは省略して、本作を考察してみます。

いつものことながら東野さんの文章は、嫌味もなく綺麗にまとめられていて、それでいて単純というわけではないと、一言で言うと読みやすい文章ですね。笑
癖のある文章の方が好みなんですが、ここまで綺麗に書いてあると文句をつける気にもなれません。最初から最後までつっかかるとこなく読めます。

まずタイトルの、「秘密」ということで、何が秘密かということがキーになってきますね。
父親と娘(中身は妻?)が周囲に秘密を持って生きていること。娘(中身は妻??)が父親という夫に対して秘密を持って生きていること。

今まで読んでいて、東野さんは主軸のテーマを大事にする書き方をする人だと感じました。
少々、重心がテーマに寄り過ぎていてバランスが崩れているように感じることも多々ありますが。


何が秘密かということを考えてみます。
今生きているのが、娘なのか、妻なのか。これが主軸ですね。

一見すると、妻の直子の霊、というか意識が娘である藻奈美の体の中に入ってしまった。
言動や行動、記憶からして妻であることは間違いない。

という本筋であるから、何をテーマとするかを逆説的に考えてみると、
妻の行動を自然に振舞う存在が、本当に娘なのではないか、ということではないでしょうか。
それは娘が父親に秘密を持って、偽りの姿を見せているという事ではありません。

考えすぎかも知れないけど、これは脳の可能性の話でもあると考えます。

妻の記憶、行動パターン、娘のことを案じる母親の気持ちなどが、潜在的に娘の中に現れたらどうだろう。事故で妻を亡くした父親を案じて、というわけではないですが、それを本能的潜在的に探りとって状況に対応した結果そうなった。

例えば、妻にしか知りえない記憶を知っていることは、娘が母親から話を聞いた記憶を基に、状況に応じて自分の記憶にすり替えている、ということもあり得ないとは言い切れない。意識的ではなくそれが潜在的に起こっているとしたら。
という形で描いているという解釈もできます。


作品では結局の所、答えを明かすようなことはしていないので、それを探ることに意味はないとは思いますが、妻が舞い降りてきたというような人情的な解釈とは別にそういう形でも作品を見ることができますよね。

とにかく色んな可能性を無理なく作品に詰め込めることに心を動かされました。


また、最後のまとめ方が憎らしい。
コメディ調にするでもなく、明るく終わらせていて、読んだ後の後味はとてもいいものでした。


東野さんの作品はすぐ読み終わるから、読み進めてみようかな。
ただ、量が多いですね。笑


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